「web2VR」と「web3メタバース」について解説します


メタバライブWorksのDJシュンです!
今回は「web2VR」「web3メタバース」について解説します。

前回の記事ではVRとメタバースについて解説しました。
“仮想”を超えてメタバースになるには、衣”職”住
メタバース内で仕事ができるようになることで、仮想ではなくもう一つの世界になる
というお話でした。

>>>関連記事:VRとメタバースの違いを、メタバライブ主催の私が解説します

最近よく耳にするようになったweb3(ウェブスリー)

  • web3とメタバースは何が関係あるの?
  • web2はVRなの?なにがいけないの?
  • 今すぐweb3メタバースにアプローチすべき?

現在もっともメタバースライブを主催している私が、
あなたの目的に合わせたweb2とweb3の使い分けを解説します。
ぜひ今後の方向性や収益化のヒントにしてみてください。

 

そもそもweb2とは?

web3を理解するためには、まずweb2を理解する必要があります。
あなたが知りたいのはVR/メタバースの収益化だと思うので、
3分くらいで読めるように解説いたします。

 

web2は、「誰でも発信できるインターネット世界」です

たとえば今読んでいるこの記事もweb2ですね。
私はGoogleやFacebookのような大企業でも、メディア運営者でもありません。
しかし、今こうしてあなたに記事を届けています。

あなたも発信したいことがあるのなら、
Twitterやブログなどですぐに全世界に向けて発信することができます。

これがweb2です。
web1時代では、TV局などのメディアしか発信することができませんでした。

 

web2のデメリット

「誰でも情報発信できるなんて、いい時代じゃないか」
私もそう思います。
ブログやYouTubeやTwitterでフォロワーを伸ばし、
そこから収益を生んで生活することも当たり前の時代になってきました。
「YouTuber」という言葉もバズワードになりましたね。

しかし、web2にも弱点があります。

「コンテンツを所有することができない」という点です。

 

YouTuberの動画はYouTubeが所有している

YouTubeの動画は、すべてYouTubeが所有しています。
動画クリエイターではなく、YouTubeに所有権があります。
これによってどういうデメリットが発生するのかというと、

「規約が変わったからこの動画は削除しちゃいますね」
このようなことがまかり通ってしまうのです。
実際に、数十万再生の動画が突然削除されることもしばしばありますよね。

また、収益分配の権利をYouTubeが握っているということでもあります。
たとえばスーパーチャット(投げ銭)で、配信者に入る収益は「50%程度」と言われています。

収益化ができたとしても、大半をプラットフォームに支払わなくてはならないのです。

  • トランプ元大統領のアカウントがBAN
  • Apple税が高すぎる

なども社会問題になっていますね。

>>>外部リンク:アップル税はどう変わる?フォートナイト裁判が投じた一石とは

 

web3ってなに?

  • コンテンツを所有できない
  • 規約が変わると人気コンテンツでも削除される恐れがある
  • 収益分配の権利をプラットフォームに握られている

web2の弱点がおわかりいただけたと思います。

ではweb3とはなんなのか?
こちらもサクッと解説いたします。

 

web3は「所有できるインターネット世界」です

web2は、コンテンツをかんたんにコピーできてしまうインターネット世界でした。
そのために、コンテンツそのものの価値が低くなってしまっていた。

しかし、web3ではコンテンツの所有権を証明することができます。※厳密には購入の証明
これがブロックチェーンという技術ですね。
「世界中が銀行の通帳を持っている」状態です。

  • これはこの人が作ったものである
  • この人はこの通貨をいくら持っている

と、世界中の誰もが証明でき、知ることができます。

「個人がコンテンツの所有権を証明できる」
これはクリエイターやアーティストにとって、大きな可能性になることは想像に容易いですよね。
記事後半で実例も踏まえて解説いたします。

 

web3のデメリット

web3のデメリットは、まだ存在が知られていないことです。
メタバースと同じく、web3もごく最近出てきた言葉。
そのために、プラットフォームやサービスがまだ充実していないのが現状です。

また、web3(=コンテンツを所有できる)状態になるには、
「ウォレット」と呼ばれるブロックチェーン上のお財布が必要です。
これもまだまだ普及が進んでいません。

たとえばAmazonが初めて出てきたとき、
「ネットで買い物なんて、返品できないし怖い!」
そういう反応が多かったですよね。

新しいものが普及するには時間がかかります。
web3プラットフォームはまだ発展途上なんです。

 

しかし、単価の高さは歴然

しかし、単価では圧倒的にweb3に軍配が上がります。
「無限にコピーできるmp3」「一人しか所有できない唯一の音楽作品」
どちらの価値が高いかは明確ですよね。

実際にCryptoVoxcels(web3プラットフォーム)で開催した第五回NINJAメタバライブでは、
一つの音楽作品が0.01ETH(約4000円)で販売された例もあります。

>>>外部リンク:CryptoNinja MUSIC Mantra

「所有する」ことで、同じ作品であっても大きく価値が変わるのです。

 

本題:web2VRとweb3メタバースの違い

少し長くなりましたがここから本題です。
ちょっと難しい内容ですので、流し読みで構いません。

私がなぜ「web2VR」「web3メタバース」と分類したのか。

メタバース(=超越した世界・宇宙)
メタバースは、web3でしか達成し得ないからです。

また、メタバースはこれらの条件を満たさなければならないと言われていますね。

  • 永続性がある:現実世界と同じように、続いていく
  • 相互運用性:プラットフォーム間を自由に行き来できる
  • 経済活動が完全に機能している:メタバース上に複数の仕事があり協力し合っている

ほかにもいくつかの要素がありますが、
今回はここにフォーカスして解説します。

 

メタバースの条件:永続性

現状のVRプラットフォームでも、一見永続性があるように思えます。
しかし、プラットフォーム自体が無くなってしまったらどうでしょうか。
そこで築いた価値や成果物など、すべて無くなってしまいませんか?

YouTubeやTwitterが無くなることは考えにくいですが、
実際にRadioTalkやVineなどのプラットフォームは無くなってしまいました。
これでは永続性がある(=現実世界と同じように続いていく)と言えません。

しかし、web3はこれを解決します。

 

メタバースの条件:相互運用性

中央集権的なひとつのプラットフォームでは、永続性を確保できません。
これを解決するためには、プラットフォーム間を自由に行き来できるようになれば良いわけです。

たとえばあなたが有名なTikTokerだったとします。
プラットフォームがなくなってしまったら、あなたのフォロワーはゼロになります。
もちろんそこで得た収益も、今後入ることはありません。
アカウントを作り直したり、YouTubeに移行したとしてもフォロワーゼロからのスタートです。
生活に困ってしまいますね。

しかし、web3であればそのフォロワーをほかのプラットフォームに引き継ぐことができます。
プラットフォームが所有するのではなく、
あなたのフォロワーはあなたが所有していますからね。

 

メタバースの条件:経済活動が完全に機能している

YouTubeやTiktokには、すばらしいコンテンツが多数あります。
しかし何度も書いてきたように、プラットフォームがなくなったらその価値や成果は無くなってしまいます。
さらに収益分配の権利はすべてプラットフォームが握っています。

「プラットフォームの下でのみ機能する小さな経済」
これは「完全に機能した経済」と言えるでしょうか?
私はそうは思いません。

  • 登録者数数百万人のYoutuber
  • 投げ銭世界ランキングに載るVtuber
  • いつもおすすめに表示されるTikToker

彼らは価値あるコンテンツをたくさん生み出します。
しかし、プラットフォームに縛られずに価値を生み出せるほうが良くないですか?
プラットフォームに搾取されることなく活動して欲しくないですか?

それはweb3でなくては実現できないのです。

 

web2VRとweb3メタバースの稼ぎ方

ここまで難しい内容についてきてくださり、ありがとうございます。
ここからはweb2VRとweb3メタバースの収益化方法です。

「レンタルスペースVR」
これも選択肢になると思うので、合わせて解説いたします。

 

web2VRでの収益化

  • cluster
  • VRChat
  • NeosVR

などがweb2VRに分類されます。
この中で日本人が稼ぎやすいのは、clusterでしょう。
スマホ対応しているのが強く、集客しやすさは圧倒的。
日本人ユーザーがもっとも多いプラットフォームでもあります。

  • Vアイテム(投げ銭)で稼ぐ
  • オリジナルアバターを販売する
  • オジジナルグッズを販売する
  • 有料チケットの販売(法人様)

たとえばこのような収益化方法になりますね。
YouTubeライブや17Liveなどでも定番の方法。
馴染みのある方法なので、配信に慣れている方ならイメージもしやすいかと思います。

 

レンタルスペースVRでの収益化

レンタルスペースVRという呼び方は、私が勝手につけたものです。

SNSのように誰でもアクセスできるプラットフォームではなく、
レンタル代を支払ってVR空間をレンタルするサービスです。
個人向けではありませんが、企業さんにとっては選択肢になります。

  • HH cross EVENTS
  • めちゃバース

などがこれに当たります。

web2どころかweb1的ではありますが、
すでに知名度のあるアーティストであれば選択肢になりますね。
広告をつけるなど、SNSプラットフォーム型ではできない自由な収益化もできます。

ちなみにめちゃバースでは、1000人以上の同時接続が可能。
視聴者側の端末が追いついていない現状では、最大の同時接続人数です。
ただし、グラフィックは最低限です。

>>>外部リンク:めちゃバース

 

web3メタバースでの収益化方法

  • CryptoVoxcels
  • Decentraland
  • TheSandBox

などがweb3メタバースです。
XANAもいずれここに入ってきそうですね。

web3メタバースの特徴は、とにかく自由に収益化ができること。
ほとんど縛りがないレベルです。
あなたのコンテンツはあなたに所有権があります。

  • オリジナルNFTを販売する
  • 広告枠を販売する
  • アバターやグッズを販売する
  • アーカイブを販売する
  • ライブチケットを販売する

NFTの販売とは特に相性がよく、
ほとんどの普及していないにも関わらず一曲約3000円で売れてしまうほど。
コンテンツを所有できることから、単価が高いのも特徴ですね。

ただし、最初から多くの観客を集めることは難しいです。
ほとんどの日本人がウォレットを持っていませんからね。

 

結局どれがおすすめ?

ほとんどの場合、web2VRが良いと思います。
特にSNS要素の強いプラットフォームがおすすめです。

ライブが終わったら終わりではなく、
「あのライブ良かったね!」と口コミで広がるからです。
文字や動画ではない相互のコミュニケーションが特徴のVRでは、
コミュニティ的なつながりが強いですからね。

特に今のVR界隈はコンテンツがまだ少なく、良いイベントはすぐに広まります。
限界集落で子供が生まれたら一大イベントですよね。
その感覚に近いものがあります。

「メタバースのライブアーティストといえばこの人!」
というポジションを狙いたいのなら、web2VRのコミュニティ力を借りて、
web3メタバースを水面下で観察していく。
そんなやり方が現状のベストアンサーと思います。

 

web2VRとweb3メタバースについて解説まとめ

難しい記事を最後までお読みいただいてありがとうございました。
この記事で伝えたかったのは、
「web1からweb2になった時のように、また世界は大きく変わる」ということです。

現状、web3と呼ばれるプラットフォームも完成していません。
もしもメタバースが実現したら、アーティストにとって大きな可能性が開かれるでしょう。

チャンスを待っていては逃します。
今動けるアーティストがチャンスを掴むことだけは間違いありません。

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